はじめまして。 and 『電柱と花束』

 初めまして。しらいと申します。

 特に実のある話をするつもりはなく、これは只々身勝手に備忘録と雑感を兼ねた駄文を纏めた物にするつもりです。

 では早速ですが、最近読んだ本の記録を。

 

 『電柱と花束』 

 東京大学創文会様の制作された短編集です。

 先日行われた五月祭に足を運んだ時に、水彩調の儚げな表紙に惹かれて購入しました。(ついでに東大文芸部様の『静寂35』も買いました)やはり日本一の大学だからでしょうか、来場者多くてただ人ごみに揉まれ流されなされるままでした。敷地が広大で歩き疲れて帰るときにはヘトヘトでした。裏千家表千家の茶会に参加しました。主菓子の金箔と三四郎池の水面に浮かぶ枯葉とを重ねて趣深さを感じたりしました。満足。香道と利き酒も体験したかったのですが、縁がなく断念。来年こそは体験したいです。

 ……話が逸れました。文集の話です。

 短編6本収録で60ページほど。気軽にパパパっと読めるのですが忙しくて1週間放置していました……。妙に気張って書評しているとブログを永久放置しそうになるので簡単に感想を書きます。ええ、簡単に。

 

 『食い違い』は男女交際について男性を戒める内容の教訓的小噺でしょうか。文中に動作表現を自然に織り交ぜていてとても読みやすいです。文体が無地なのもまたスムーズに目を走らせることが出来て良いと思いました。だから何。

 

 『その日』は6作の中で一番好みでした。ユニークな世界観とそれを読者に想像させるリアルな描写に引き込まれました。ネタバレになるので書きませんけれどもオチが味わい深いですね。

 

 『星雪花』は繊細な表現で幻想的な作品。特に印象的な文があったので引用させていただきますと

――君は白か、銀か。ずっと透き通ったところに住んでいたはずだった。夜に背を向けた月の精か、湖面に投じた星の精か。

 素敵ですね、私もこのような文章が書きたいものです。個人的な話ですが一抹の夢のように掴みどころがなくて気合い入れて読まないと内容を把握できないかなと思ったり。

 

 『マンションの一室』は『その日』と同じ作者の土也助様の作品。ユーモア溢れる物語でテンポが速い。主人公と女の掛け合いでニヤニヤしながら楽しく読ませていただきました。……それにしても土也助様の作品にブラックな要素が混じってるのは一体何なんですか、大好物です。

 

 

 書くのに疲れてきました。一時間掛けて千字ですから、我ながら己の遅筆が情けない。私はこの筆の遅さと一生付き合うことになるのでしょうか。やーですね。次。

 

 

 『ガンスレイヴ』は王道? ファンタジー。本冊子で一番分量がありました。冒頭の掴みが良くて抵抗なく世界観に浸れました。試験的な作品なのか、これから物語が始まるぞ! って所で終わってしまったので続きが気になります。

 

 『窓の向こうの景色』。ほんのりと寂しさが胸に去来するような優しい短編です。うひゃあ。オチが予想通りだったので、ラストで思わずニヤリとしたのは内緒。

 

 

 以上6本でした。最後の箇所は適当な記録となってしまいましたが別に詰まらなかったわけではなく単に書くのに疲れただけです。許してちょんまげ。

 

 

 こんな感じで気ままに記録し続けていきたいですね。